2019-01-01から1年間の記事一覧
前回に引き続き、リウマチ合併症についてreviewです。 (J Emerg Med. 2018 Nov;55(5):647-658.)
関節リウマチ患者、当院では増えてきています。 そもそもの有病者数がそれなりに多いのと、当院にはリウマチ専門医もいるからでしょう。 治療については実際に携わることはありませんが、関節リウマチ治療中の患者が急性疾患を合併してERを受診することはよ…
抗菌薬を無駄に出されている高齢者は、この弘前地域でもとても多い印象です。 抗菌薬による弊害として困るものの一つとしてCD腸炎があります。 救急分野では死ぬ病気として有名です。 えっ、そんなことになっちゃうの⁉と思った人は読んでみてください! 自験…
先日、以下のような若い女性が当科を来院されました。 「ひと月のうちに溶連菌(GAS)に2回感染して治療しました。今日も同じ症状なんですけど、溶連菌検査してもらえませんか?たぶん溶連菌です。」 患者の求めに応じて溶連菌迅速検査を実施すると、予想通…
けいれんについてERの現場で考えておくべきことをまとめてみます! 今回はこちらの論文です! ( Semin Neurol. 2019 Feb;39(1):73-81.) ERの教科書的なことがまとまっていてわかりやすかったです。 いちばんびっくりしたことは、「痙攣重積発作における13k…
ACEP(米国救急医学会)が提唱するClinical Policyを紹介します! (Ann Emerg Med. 2017 Jan;69(1):98-107.e6.) やっぱり、HBOはやれる環境ならやっといた方がよいのでしょう。。。
一酸化炭素中毒について、本ブログでまとめたのが2019年でした。 もう3年も経っていたんですね。 嬉しいことに、だいぶ読者が増えてきているような実感があるので、 あまり古い情報を置いとくのもアレなのでupdateしておきたいと思います。 青森県にいるとき…
動物咬傷も最終回になりました。 今回ははじめに提示した症例をどう対応するか考えてみましょう。 そして、ピットフォールについてまとめておきましょう!
動物咬傷reviewも後半戦です! (Trauma Reports 2018;19(3):1-12.) (Emerg Med Pract. 2016 Apr;18(4):1-20.) 医師によってだいぶマネジメントは差異がある部分だと思います。 大原則をここで押さえましょう!!!
前回に引き続き、動物咬傷のreviewです! 今回はmanagementに必要な病歴聴取、身体所見、検査についてです。 以下の文献からまとめています。 (Trauma Reports 2018;19(3):1-12.) (Emerg Med Pract. 2016 Apr;18(4):1-20.)
救急外来では創処置、特に動物咬傷がらみはたくさん診療の機会があると思います! でも、対応については意外と整然としたものがなくて医師によって異なったりして実際のところどうなんだろうと悩むことも多々あると思います。 これを機に動物咬傷マスターに…
最近若年者の失神を良く経験しています。そんな折に読んだのが以下の論文。 はぁ~、そういうこともあるんだな~と勉強になりました。 WPW症候群で失神したら…アレしかないっしょとおもって読んでいきましたが…
visual diagnosisの症例提示します。 両方とも幾度か遭遇したことがありいずれも一発診断できました! 症例① 原因は?(Emerg Med J. 2019 Mar;36(3):170-196.) ・49歳男性、突然発症の胸痛/冷汗/呼吸困難 ・高血圧の既往あり ・受診時は低血圧 症例② 原因…
JAMA Intern Med. に心電図が載っていたのでみてみましょう! wide WRS tachycardia…苦手です、怖いです。 JAMA Intern Med. 2019 Feb 18. doi: 10.1001/jamainternmed.2018.8603. [Epub ahead of print] Wide QRS Tachycardia in a Man With a Medical Hist…
救急外来には中毒患者が多く訪れます。 そんなものそんなに飲んじゃったの!?って人が特に夜間にちょくちょく来ます。 中毒の分野では拮抗薬として炭酸水素ナトリウムが注目されて久しいです。 特に、三環系抗うつ薬中毒に対してはその効果が報告されていま…
今回は、主要な二次性頭痛のマネジメント編です!
EmergencyMedicine Practiceと並んで大好きな雑誌「Emergency Medicine Clinics of North America」には、どんな患者が危なくて、実際どんな検査をしていけばよいのかより具体的に記載があったため、共有したいと思います。 Emerg Med Clin North Am. 2016 N…
Emergency Medicine Practiceから救急外来で見逃してはならない二次性頭痛のreviewが出ていました! まずは、病態生理、疫学と症状の特徴や病歴/身体所見/検査特性について見ていきましょう!
Circulation. 2018 Nov 13;138(20):2289-2292.より、心電図クイズです。 実際の現場で遭遇したら診断できる自信が…(-_-;) ・25歳女性、失神 ◦線維筋痛症、偽性けいれん、側弯症の既往あり ◦pregabalin, oxycodone, lamotrigineが処方されている ・BP50/40mmH…
研修医に質問されました。 「溶連菌に対してはルーチンで抗菌薬出してますけど、ほんとに意味あるんですか?」 「リスク低い人のタミフル的な効果しかないんじゃないすか?」 …なるほど、確かにまじめに調べたことはありませんでした。 ということで、今回は…
妊婦/産褥婦の高血圧は高齢者のそれとは対応が全く異なります。 子癇発作を起こさせないことが目標になり、いろいろ緊急対応を迫られます。 ACOG(American College of Obstetricians and Gynecologists)からのガイドラインまとめを見つけました。 (Obstet…
なんだか多いインフルエンザ+細菌性肺炎の患者。 またか~と思いながら診療していましたが、なぞにプレドニン40mgも内服していました。いつから内服しているか不明ですが、少なくとも月の単位で内服しているようです。。。 これってステロイドカバーの適応じ…
小児軽症頭部外傷のときには「PECARN Pediatric Head CT Rule」を使う人も多いと思います。わたしもよく使用しています。 でも、コレって受傷後24時間経過した患者は除外されています。 では、受傷後24時間経過してから受診した患者ではどのくらいの重大な頭…
American Journal of Emergency Medicineより、 カフェイン中毒の症例が掲載されていたため勉強してみたいと思います。
前回に引き続き、「妊娠初期の救急疾患」についてのreview③です。 やっとManagement編です! Emerg Med Pract. 2019 Jan 1;21(Suppl 1):1-2. Points & Pearls: First trimester pregnancy emergencies: recognition and management
今回は、NEJMのCLINICAL PROBLEM-SOLVINGより、 重要ポイントだけを抽出してお伝えします。 (N Engl J Med. 2019 Jan 3;380(1):81-87.) 当院救急科では、毎週クイズ形式でこれをネタに勉強しています。 自分の思考回路を整理するのにとても有効だと思いま…
前回に引き続き、「妊娠初期の救急疾患」についてのreview②です。 Emerg Med Pract. 2019 Jan 1;21(Suppl 1):1-2. Points & Pearls: First trimester pregnancy emergencies: recognition and management 今回は第2弾! 鑑別疾患や必要な検査について見てい…
今回は、「妊娠初期の救急疾患」についてのreviewです。 毎回ほぼ欠かさず読んでいる雑誌、Emergency Medicine Practiceからです。 Emerg Med Pract. 2019 Jan 1;21(Suppl 1):1-2. Points & Pearls: First trimester pregnancy emergencies: recognition and…
はじめまして、「りんごの街の救急医」です! 初回の投稿になります。 今回は自己紹介となぜブログをはじめようと思ったか書いてみます。 今後up予定の日々の勉強内容についても紹介しておこうと思います。