熱中症診療はどちらかと言えば、ダイナミックで陽的なマネジメントを行います。 一言でいうなら、お祭り騒ぎです。ワッショイ! さて、季節が変わって低体温になる患者さんも増えてきました。 こちらの低体温は、「静かに静かに」陰的なマネジメントを要求さ…
心肺蘇生やROSC後の管理に関するガイドラインが、 2025年になんと一気に改訂されました! JRC、ERC、AHAから出たガイドラインをまとめておきましょう! www.jrc-cpr.org www.ahajournals.org www.erc.edu ※注意点 ・これはあくまで「速報」の立ち位置です。…
血液ガス評価の基本ステップは、よく教科書に記載がある通りです。 いつでもお作法通りに評価することで見逃しを最小限にすることができます。 なかでもアニオンギャップ(AG)を見ておくことは超重要であり、これによって鑑別が大きく変わります。 さて、AG…
最近、研修医と議論になったことがあります。 「この高齢者、転倒して頭をぶつけたそうだけどすごいなんともなさそうだよね」 「CTって撮った方がいいですか…?」 さて、どうすればいいんでしょうか。 路上で倒れていた60歳代男性に対して、 初期対応の際に…
心停止患者にスパッと挿管ができたら、 あとは人工呼吸器に換気をお任せするのもいいかもしれません! BVMでずーっと換気を続けてもいいですが、 そこに1人とられてしまうので、蘇生処置に割けるパワーが減ってしまうことがデメリットです。 それなら、換気…
ケタミン、日常診療で使っていますか? 今回は ・気管挿管 ・処置時の鎮痛鎮静(Procedural Sedation and Analgesia: PSA) において、どのように効果的にケタミンが使用できるのか見ていきましょう。 ケタミンを使いこなせるようになると、ER診療で戦える幅…
緊急事態には必ずお世話になるバッグバルブマスク(BVM)ですが、 ちゃんと使いこなすのはかなり難しいです。 BVMなんて揉んどけばいいでしょ、くらいに思われがちかもしれませんが、 揉んで換気をした気になっているだけかもしれません。 日々のルーチンを…
暑くなってきました! 熱中症が多くなる季節が到来しましたね。 当院でも重症熱中症の初期対応のシミュレーションを行いました。 その様子を振り返りながら、おもに重症熱中症の対応について解説します。 いつ積極的な冷却(active cooling)を行うか? どん…
救急外来でエンカウントしたくない病態トップ10を挙げるとすれば、 AF tachycardia(AF with Rapid Ventricular Response)はかなり上位に食い込んでくるのではないでしょうか? ほかの不整脈と同じような「不安定ならすぐに除細動!」といった単純な対応で…
最近はビデオ喉頭鏡を使う機会が多く、直接喉頭鏡を使用する頻度は激減しました。 直接喉頭鏡とちがって、ビデオ喉頭鏡では喉頭展開は楽勝なことが多いです。 何回か練習した1年目の研修医がやろうが、私がやろうが、 声門を可視化することに関しては大差が…