2020-01-01から1年間の記事一覧
あまり多くはありませんが、時々大惨事になることがあります。 気管切開の合併症とその対応方法についてまとめました。 ERで困らないように勉強しておきましょう。 特にEMERGENT LIFE-THLEATENING COMPLICATIONSは重要です。 Bontempo LJ, Manning SL. Trach…
気管挿管を要するような喘息発作にはめったに遭遇しませんが、 それなりに重症な患者には遭遇します。 重症患者に対峙したときにどれだけ手持ちの武器があるかで戦い方が変わります。 今回は重症喘息発作への対応について学びます。 SABA吸入、ステロイド投…
仕事中に摂取する水分の大半はコーヒーで満たされている今日この頃。 体液量の半分以上はコーヒー成分な気がします。 あんまりコーヒー飲みすぎて大丈夫なのか心配になっていましたが、 ちょうどよいタイトルの論文があったので読んでみました。 …うん、コー…
目まぐるしく変わる脳梗塞治療ですが、NEJMにreviewがありました! 非専門医にとって、治療法をまとめてくれるのはとてもありがたいです。 特に、Figure 2はエッセンスが凝縮されているため必見です! Powers WJ. Acute Ischemic Stroke. N Engl J Med. 2020…
本ブログでも紹介していましたが、 消化管出血に対するトラネキサム酸(TXA)の効果を検証する研究がついに出ました! HALT-IT trialという名称の研究です。 しばしば消化管出血に対してもTXA投与をしていましたが、、、なんと… 消化管出血に対するTXAの効果…
NEJMからのreviewです。 最近職を失って引きこもって病状が悪化してしまう人や、 過剰に太る人や逆に過剰に痩せてしまう人の受診が増えたように思います。 神経性食思不振症についてまとめてみました。 Mitchell JE, Peterson CB. Anorexia Nervosa. N Engl …
血栓回収療法は、前方循環系のlarge-vessel occlusion(LVO)による脳梗塞の標準治療となっています。 AHA/ASAによるガイドライン2019年度版における血栓回収療法の推奨(抜粋)は以下です。 ・Mechanical Thrombectomyが考慮されている患者であってもIV altep…
NEJMよりTIAのreviewが出ました! いつもそうですが、まとめの図が秀逸でした。 いまやTIAもDAPTの時代なんですね~。 Pierre Amarenco et al.Transient Ischemic Attack N Engl J Med. 2020 May 14;382(20):1933-1941.
アナフィラキシーガイドラインの最新版が出ました! Marcus S Shaker. et al. Anaphylaxis-a 2020 Practice Parameter Update, Systematic Review, and Grading of Recommendations, Assessment, Development and Evaluation (GRADE) Analysis J Allergy Cli…
ERにアルコール使用障害(Alcohol-Use Disorder: AUD)の患者はよく受診します。 それぞれのERにお得意様のような患者さんがいるのではないでしょうか( 一一) 「酒飲みはめんどくさい~」と声が聞こえてきそうですが、 めんどくさがっていると重大な合併症で…
前回から引き続いて、痛みへのマネジメントです。 今回は、ERにおいて役立つ神経ブロックをまとめておきます。 強い疼痛を除痛するため、処置をするときの鎮痛などで役立つこと間違いなしです。
救急外来において、スタッフ間でコミュニケーションをとることは 患者の安全性を担保しつつ効果的な対応を行う上で必須です。 あれ、なんでまだこのオーダーやられてないんだろ… こんな重症ならもっと早く声かけてよ… 患者についての情報はカルテに書いてあ…
門脈内ガス(hepatic portal venous gas: HPVG) と 胆道気腫(pneumobilia)は見分けがつきづらい 。 頻度としてはそこまで多くないけど遭遇すると非常に悩ましい。 いずれにせよ重度の疾患が隠れていることが多いし…。 今回はこれらの鑑別方法について調べ…
急性膵炎のレビューを読みましたので紹介します。 NEJMに2016年に掲載されたものでやや古いですが、 最近発表された経腸栄養に関するCochrane reviewや日本発信の疫学調査についても 併せて紹介します。 N Engl J Med. 2016 Nov 17;375(20):1972-1981.Acute …
めまいの患者診療においてHINTSはもはや知らない人がいないくらいに有名になっているかもしれません。 HINTSはAVS(acute vestibular syndrome)に対して行う身体所見です。 ※BPPVを疑う人にやっても意味ありませんよ。 AVSとは以下を満たすめまい患者です。…
上部消化管出血を疑う患者が来たときには、 最終的には内視鏡をしてもらって診断→治療につなげます。 日中であれば消化器内科にコンサルトして対応を協議でよいですが、 夜中にはなかなかどうするか悩むところです。 上部消化管出血に対する内視鏡のタイミン…
二次性頭痛の重要な鑑別として頸動脈解離や椎骨動脈解離があります。 若年性脳卒中の約20%ほどの原因となっており、見逃しは永続的な神経障害の原因となるため避けたいところですが、比較的まれなこともあり、診断はなかなか難しいです。 個人的には、特発…
米国のERでは65歳以上の患者が約15%を占めるそうです。 …ふふふ、大したことないですね。当院はその3倍以上は来ていると思います。 それゆえに、(偉い先生は病歴と身体所見だけで大体診断がつくっていってますが) しばしば非特異的な症状を訴え、併存疾患…
PAFに出会ったときにどのように対応しますか? 患者の背景や心房細動の発症時間によって対応はまちまちですが、 基本的な対応指針は以下のようになります。 ・血行動態不安定なら同期下cardioversion ・血行動態安定している場合ならrate controlでもrhythm …
よく外来でドレナージされる自然気胸に関して、 「そんなにドレナージしなくていいんじゃないの?」という問いかけを行った研究がNEJMより発表されたので紹介します。 N Engl J Med. 2020 Jan 30;382(5):405-415. doi: 10.1056/NEJMoa1910775.Conservative v…
小児版SSCGが出ました! 小児敗血症は、成人に比較して圧倒的に遭遇頻度が低いですが、 もしものときに対応できるようにガイドラインには目を通しておきます。 まずは推奨のまとめのみ書き出します。 Intensive Care Med. 2020 Feb;46(Suppl 1):10-67. doi: …
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2020-2021年にNICEガイドラインも改訂されるようです。 それまでに暫定的な推奨事項を示すために作られたガイドラインみたいです。 BSPED Interim Guideline for the Management of Children and Young People under the age of 18 years with Diabetic Keto…
造影CTの時に使用するヨード系造影剤についてのまとめになります。 現時点での推奨、わかっていることとわかっていないことが 詳しく記載されていてよかったです。 「腎機能が低下しているから造影剤投与は控えます」なんて言っている人、 まわりにいないで…
個人的にはERで便潜血検査(Fecal occult blood testing : FOBT)を行うことはまずありません。 これによって、治療方針が変わることがまずないからです。 それについて解説したreviewがありましたので紹介します。 さあ、明日からERでFOBTするのはやめまし…
敗血症性ショックに対するビタミンC投与は、救急分野でかなり注目されています。 metabolic resuscitationとかMarik cocktailとか言われている方法です。 個人的には結構信頼を置いており、何度か使用機会がありました。 実感としては、敗血症性ショックの際…
WCTへの対応で困ることは、 本当にこのWCTはVTなのか?それともそれ以外なのか? 対応はどうすればいいのか? というところに集約されると思います。 本日ご紹介するreviewはそんな僕らの助けになる文献です! 一読の価値ありです! (Am J Emerg Med. 2019 …
Lancetから衝撃の内容の論文が出ましたので紹介します。 でも、個人的にはこの研究ちょっとヤバいんじゃないかと思います。 最後に私見を記載したいと思います。 Lancet. 2019 Dec 12. pii: S0140-6736(19)32982-4. doi: 10.1016/S0140-6736(19)32982-4. [Ep…