頻脈の患者を診るとき、こちらもドキドキしませんか?
特にSVT(PSVTの方が浸透してますかね)に特化した対応について、
医学界新聞の連載記事で紹介しました!
以下について記載しました。
・頻脈性不整脈の鑑別はどうやってやっているの?
・頻脈がstableかunstableかはどうやって判断しているの?
・薬剤を使わないPSVTの止め方って?
-modified Valsalvaとreverse Valsalva法
・ATP投与時のsingle syringe法とは?
・ベラパミルやジルチアゼムの投与速度は気にしてる?
・帰宅させるときの注意点は?
個人的にはreverse Valsalva法の絵がかわいく仕上がっていてオススメです!
是非ご覧ください!
Valsalva法については、以下の記事でも取り上げました!
最近のEMAllianceの記事でも紹介しましたが、
HFrEF + AF w/ RVRに対する「ベラパミル」の安全性はどうなん?
って研究が出ています。
結論として、HFrEFがある場合には使用すると3割は心不全増悪する、という結果が報告されました。
(Am J Emerg Med . 2022 Aug;58:39-42.)
もともとガイドラインでも、
「こういった陰性変力作用がある薬剤はHFrEFには使わないでね」
といった勧告は出ていました。
しかし、実際にはあまり浸透していない知識のようなので紹介させてもらいました。
循環器系薬剤の中では、比較的ふわっと使われやすい薬剤だと思いますが、
安易に使用することで大変な事態に陥ります。
ただの頻脈性不整脈だったのに、難治性心原性ショックの対応をしなければならない事態になり得ますので、使用に際しては十分に注意が必要だと思います。
少なくとも、自分でHFrEFではない!と胸を張って言えるような自信がないときには避けておいた方がよい薬剤だと思います。
頻脈を伴う心房細動に対しても、上記薬剤は使われることが多い薬剤だと思います。
以下の記事で頻脈を伴う心房細動へのマネジメントの概要や、循環器系薬剤の使い方などについて詳述しています。
(マイナーチェンジも加えていますので知識の整理にどうぞ)