りんごの街の救急医

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Real ER Round No. 29:側頭骨骨折は『骨を見て終わり』じゃない!読影のPitfallと外傷後合併症を意識しよう

側頭骨が骨折している患者はしばしばERで見かけます。

 

「耳から血が出てる」

「鼓膜の後ろに血が溜まってる…これが鼓室内血腫ってやつ?」

「とりあえずCT撮ったら、側頭骨に骨折線が入ってるように見える」

 

さて、ここで「側頭骨骨折あり」とだけ書いて満足してませんか?

 

実は側頭骨骨折は、

骨折そのものよりもあとからついてくる合併症の方がはるかに重要な外傷です。

 

顔面神経麻痺、髄液漏、難聴、めまい…。

受傷直後には目立たなくても、あとから現れて患者さんの一生を左右するチェックポイントが多くあります。

 

今回は、側頭骨骨折を見たときに「あとで困らないために」押さえておくべき読影ポイントと合併症対応を現場目線でまとめてみました。

 

生成された画像:側頭骨骨折のCTチェックリスト

 

 

 

側頭骨骨折はそもそもどれくらい多いのか?

側頭骨は頭蓋骨下部の外側を形成する構造物で、頭蓋底にも寄与しています。

脳を守るだけでなく、聴覚・平衡覚・顔面表情を司る神経や器官を内側に抱え込んでいるため、ここが折れると合併症のオンパレードになりえます。

 

数字で押さえておくと、

・頭部外傷による頭蓋骨骨折患者の14〜22%(あるいは18〜22%)に側頭骨骨折がみられる

・頭蓋底骨折患者のうち18〜40%が側頭骨に関与している

と報告されています

(Juliano et al., Radiology 2015;Zayas et al., RadioGraphics 2011 ほか)。

 

頭部外傷を診ていれば、決して珍しい骨折ではありません。

「頭部外傷を見たら、側頭骨も必ずチェック」くらいの感覚で診ていきたいところです。

特に臨床上は側頭骨付近の打撲や、後頭骨骨折から連続した側頭骨骨折を見ることが多いように感じます。

 

受傷機転で骨折型をある程度推測できる

側頭骨骨折は、古典的には1875ポンド(およそ850kg)の力が加わって初めて起こるとされています(Temporal Fracture - StatPearls)。

それくらい高エネルギー外傷で起こりやすいということです。

 

具体的には、

・自動車事故(MVC)

・転落

・暴行(スポーツ・産業事故含む)

・貫通性外傷(銃創、破片など)、気圧外傷、熱傷、異物挿入

などが原因として挙げられます。

 

ここで臨床的に有用なのは、「どこをぶつけたか」で骨折型がだいたい予想できるという点です。

 

・側頭頭頂部・側方への打撃 → 縦骨折(OCS骨折)が多い

・後頭部・前頭部への打撃 → 横骨折(OCV骨折)が多い

(Lantos et al., Neuroimaging Clin N Am 2019;Kurihara et al., RadioGraphics 2020)

※OCS、OCVに関しては後述

 

受傷機転を聴き取ってからCTを見ると

「あ、後頭部ぶつけてるからOCV骨折を意識して見るぞ」みたいに焦点を絞れます。

これだけで読影の精度がちょっと上がる気がします。

 

側頭骨の解剖を知っておく

側頭骨付近には狭い構造のなかに重要な構造物が密集していることが特徴です。

 

意識して読影しないと見逃しがおきてしまいます。

 

(Radiographics . 2011 Oct;31(6):1741-55.)

EAC:外耳道、CC:頸動脈管、JB:頸静脈球、M:ツチ骨、I:キヌタ骨、FN:顔面神経、C:蝸牛、SCC:半規管、IAC:内耳道、V:前庭、VA:前庭水管、MAC:乳突蜂巣

 

特に特定しておきたいのは、

・ツチ・キヌタ骨(離断していないか、冠状断でアブミ骨もみえる)

・顔面神経(内耳道から追っていくとよい、損傷は重大な合併症)

・頸動脈管(骨折していたら造影!)

・乳突蜂巣(液体貯留で側頭骨骨折の間接所見) 

・蝸牛・前庭・半規管(ここに骨折線が及べばOCV骨折疑い)

 

側頭骨骨折の分類は3種類ある(けど臨床的に大事なのは1つ)

分類が3種類あってややこしいので整理しておきます。

 

① 従来の分類(縦・横・混合)

錐体部の長軸に対する方向で分類するクラシカルなものです。

・縦骨折(longitudinal):70〜90%

・横骨折(transverse):10〜30%

・混合骨折(mixed)/斜め骨折(oblique)

(Kurihara et al., RadioGraphics 2020)

 

② 錐体部基準

・錐体部骨折(petrous)

・非錐体部骨折(nonpetrous)

に分けるもの(Zayas et al., RadioGraphics 2011;Chapter 22 TEMPORAL BONE FRACTURES)。

 

③ 耳被膜基準:OCS vs OCV

そして、臨床的アウトカムと最もよく相関するのがこの分類です。

 

・OCS(Otic Capsule Sparing):耳被膜温存

・OCV(Otic Capsule Violating):耳被膜損傷

 

これを臨床的にどのように判断すればよいかについてですが、

蝸牛・前庭・半規管・内耳道周囲に骨折が及んでいればOCVと考えます。

 

(Neuroimaging Clin N Am . 2014 Aug;24(3):467-86, viii.)

これは縦骨折であり、OCSのパターンです。

 

これは横骨折で、OCVのパターンです。

半規管に骨折が及んでいます。

 

(Neuroimaging Clin N Am . 2014 Aug;24(3):467-86, viii.)

こちらは横骨折ではありますが、OCSのパターンです。

 

頻度は圧倒的にOCSが多く、

・OCS:90〜97%

・OCV:3〜10%

と報告されています(Juliano et al., Radiology 2015;Comprehensive Clinical Analysis of Temporal Bone Fractures)。

 

引用される表現で印象的だったのは、

"To date, the best classification system correlating with patient outcomes is the otic capsule sparing (OCS) versus otic capsule violating (OCV) descriptor."

(今日まで、患者の転帰と相関する最も優れた分類システムは、OCS対OCVの記述である)

(Lantos et al., Neuroimaging Clin N Am 2019)

という一文。

 

つまり、

読影したときに「縦・横」を書くより、

「耳被膜が温存されているかどうか」を書く方が臨床医にとっては有用だということです。

 

OCVと診断したら、合併症リスクが跳ね上がる

ここがいちばん覚えておきたいところです。

 

OCV骨折は、OCS骨折に比べて主要合併症のリスクが圧倒的に高いことが報告されています。

 

・顔面神経損傷:約2倍-5倍

・髄液漏:4倍-8倍

・重度の感音難聴:7倍-25倍

(Lantos et al., Neuroimaging Clin N Am 2019)

 

「OCV=合併症のハイリスク群」ということを頭に刻み込みましょう。

 

ですので、CTで耳被膜を横切る骨折線をみつけたら、臨床上は"red flag"を立てるべきです。

 

画像評価のポイント:CTとMRI、それぞれの役割

CTは「スライス厚1mm未満(または1.5mm以下)」の高分解能CT

側頭骨骨折の評価における第一選択は、

スライス厚1mm未満(または1.5mm以下)の高分解能CT(HRCT)で、

冠状断・矢状断のMPR(多断面再構成)を併用するものです

(Lantos et al., 2019;Temporal Fracture - StatPearls 2024)。

 

側頭骨は微細な構造物がぎゅっと詰まっている場所なので、

thin スライス+多断面再構成が前提と覚えておきましょう。

 

血管損傷を疑ったらCTA/カテーテル血管造影

頸動脈管に骨折線が及んでいる、あるいは血管損傷を疑う臨床所見がある場合には、

・CT血管造影(CTA)

・カテーテル血管造影

が推奨されます

(Acute management of temporal bone fractures guideline - ENT UK;Temporal Fracture - StatPearls 2024)。

 

頸動脈管骨折は読影レポートで指摘漏れが起きやすい所見の代表格です。

骨折線が頸動脈管に近づいていないか、必ず確認しましょう。

 

MRIは内耳出血・脳瘤の検出に

CTで骨はわかっても、

・内耳出血

・脳瘤(外傷性のmeningoencephalocele)

などの軟部組織所見はCTでは捉えきれません。

これらにはMRI(非造影T1強調画像やFLAIR画像)が有用です(Kurihara et al., RadioGraphics 2020)。

 

髄液漏:見逃すと髄膜炎へ…でも自然治癒も多い

側頭骨骨折に伴う髄液漏の発生率は、

報告によって11〜45%13〜45%17〜20%と幅があります(Lantos 2019;Comprehensive Clinical Analysis of Temporal Bone Fractures)。

 

まぁ、そこそこ高頻度ということです。

 

診断は「β-2トランスフェリン」

耳漏・鼻漏がクリアな液体だったら、β-2トランスフェリンを測ってください。

これは髄液にのみ存在するタンパクなので、陽性なら髄液漏が確定できます(ENT UKガイドライン;Lantos 2019)。

(でもすぐに返ってくる検査ではないような)

 

「鼻水とか耳汁?かな?」で済ませると痛い目をみるので、

クリアな液体は疑ってかかるのが大事です。

 

管理は保存的治療が第一選択

・ベッド上安静(頭部挙上30度)

・便緩下剤の使用

・いきみの回避

これが第一選択です(ENT UKガイドライン;Temporal Bone Trauma - Headmirror)。

 

実際、髄液漏の78%は最初の7〜10日以内に自然治癒し、さらに17%が次の7日間で閉鎖するというデータがあります(Chapter 22 TEMPORAL BONE FRACTURES)。

ほとんどは待てば閉じていきます。

 

ただし、

・10日間(または7〜14日間)以上持続する場合

には外科的修復(中頭蓋窩アプローチなど)が必要になります(ENT UKガイドライン;Comprehensive Clinical Analysis of Temporal Bone Fractures)。

 

予防的抗生物質はどうする?議論の残る分野

ここは専門家によって意見が分かれる論点です。

 

A:「投与を検討すべき」とする立場

(Lantos et al., 2019;Chapter 22 TEMPORAL BONE FRACTURES)

役割には論争がある(controversial)としつつ、メタ解析では利益がないとする報告もある一方で、複数の研究では髄膜炎リスクの低下が示されていると記述しています。

 

7日以上続く場合は髄膜炎リスクが高まるため、予防的投与を検討すべきとしています。

 

B:「一般的に推奨されない」とする立場

(ENT UKガイドライン;Prophylactic Antibiotics for Facial Fractures Guideline - UAB CDN;The purpose of antibiotic prophylaxis following cranio-facial trauma 2024)

外傷性髄液漏における髄膜炎の発生率が低いため、予防的抗生物質は一般的に推奨されないという立場です。

 

投与する場合でも、

・24時間以内の短期投与

・髄液漏が消失するまで、または術後5日間まで

限定的にするべきとしています。

 

どちらの立場を取るかは資料によって異なるため、自施設のプロトコルや脳外科の方針を確認しておくのが現実的だと思います。

 

顔面神経麻痺:「いつから麻痺したか」が運命の分かれ目

側頭骨骨折患者の7〜10%に顔面神経麻痺が生じます(Chapter 22;Decompression of Facial Nerve after Temporal Bone Fracture 2021)。

 

ここで救急医として絶対に押さえるべきポイントは、

「受傷直後から麻痺があったのか、それとも遅れて出てきたのか」

カルテに明記することです。

これが後の治療方針を決定づけます。

 

重症度評価はHouse-Brackmann分類

顔面神経麻痺の重症度は、House-Brackmann分類(Grade I〜VI)で評価します(ENT UKガイドライン;Comprehensive Clinical Analysis of Temporal Bone Fractures)。

 

Grade 重症度 ざっくりした見た目 重要ポイント
I 正常 左右差なし 顔面機能は正常
II 軽度麻痺 よく見ると軽い左右差 安静時は対称。閉眼はほぼ完全。口角運動に軽度左右差
III 中等度麻痺 明らかな左右差はあるが、著しい変形ではない 努力すれば閉眼可能。額の動きは弱い〜ほぼなし。口角運動に明らかな左右差
IV 中等度〜高度麻痺 明らかな麻痺・非対称 努力しても完全閉眼できない。額は動かない。口角運動もかなり不良
V 高度麻痺 安静時から非対称が目立つ わずかな動きだけ。額は動かず、閉眼も不完全、口角もかすかに動く程度
VI 完全麻痺 完全に動かない 顔面筋の随意運動なし。トーン低下、完全麻痺

 

ただし、この分類には限界も指摘されています。

・評価者の主観によるばらつきが存在する

・同調運動や二次的影響のスコアリングが曖昧

 

スコアの解釈には、こうした限界があることを踏まえて扱う必要があります。

 

電気生理学的検査は受傷後72時間以降

Electroneuronography(ENoG)Electromyography(EMG)は、

受傷後72時間以降に実施します。

神経変性の程度を定量化できます(ENT UKガイドライン;Comprehensive Clinical Analysis of Temporal Bone Fractures)。

 

治療:遅発性・不完全 vs 即時・完全

ここが分岐点です。

 

① 遅発性または不完全麻痺 → 保存的治療

プレドニゾロン60mg、5日間などの高用量ステロイドが用いられます

・ただし、ガイドラインにおけるステロイドのエビデンスレベルは弱い(ENT UKガイドライン)

 

保存的治療の予後は良好で、

59%が1ヶ月以内、88%が3ヶ月以内に回復すると報告されています(Lantos et al., 2019)。

 

② 即時かつ完全麻痺 → 外科的減圧術を検討

・受傷時から完全麻痺がみられ

・ENoGで90%(または95%)以上の神経変性が確認

・あるいは画像上で神経の切断や骨片によるインピンジメントが明らか

 

このような場合には外科的減圧術が推奨されます(ENT UKガイドライン;Hato et al., J Trauma 2011)。

 

タイミングは受傷後14日(2週間)以内が理想的とされています。

 

早期減圧術の成績

・受傷後2週間以内に減圧術を受けた患者の92.9%(または83.3%)が、House-Brackmannグレード1または2に良好回復(Hato et al., 2011;Decompression of Facial Nerve after Temporal Bone Fracture 2021)

・バンガロールプロトコルでは、House-Brackmannグレード5・6で提示された患者の80%(104人中83人)が術後6ヶ月でグレード1または2に到達(Front Neurol 2019)

 

数字だけ見るとかなり良好ですが、これは後ろ向きコホート研究やシステマティックレビューが中心で、大規模RCTは不足している点には留意が必要です。

また、外科的介入の成績は執刀医のスキルや手術アプローチに左右される可能性が高いとも指摘されています。

 

ですので、ER側でやるべきは

・麻痺の出現時期を正確に記録

・早めに耳鼻科にコンサルト

・必要なら72時間後のENoG実施までのレールを敷いておく

ここまでです。

治療方針は耳鼻科の判断に委ねるべき領域ですね。

 

あと眼瞼が閉じられない場合には

人工涙液、眼軟膏、夜間テーピング、眼科相談などもしておきたいところです。

 

難聴とめまい:見逃されがちなあとからくる後遺症

難聴

伝音難聴:保存的に管理し、耳小骨損傷による難聴が持続する場合は鼓室形成術や耳小骨再建術(Ossiculoplasty)が行われる

(耳小骨が損傷または離断していないか左右差を比較しておく)

重度の感音難聴:補聴器または人工内耳が適応

(ENT UKガイドライン;Temporal Fracture - StatPearls 2024)

 

ERで急性期に聴力評価を完璧にやるのは難しいので、

「あとで耳鼻科で必ず聴力検査を行う」ことを計画しておくくらいでいいと思っています。

 

めまい

・前庭抑制薬の使用は48時間以内にとどめる

・前庭リハビリテーションを早期に行う

(ENT UKガイドライン)

 

「めまいに前庭抑制薬を漫然と処方し続ける」のはやってはいけないパターンです。

短期で切り上げることを意識してください。

 

治療目標は「骨を整復することではない」

側頭骨骨折の管理は、一般的に骨片の整復・固定ではなく、

機能的欠損の回復に向けられています。

 

側頭骨は体重を支える領域ではないため、変位した骨折それ自体が美容的後遺症をもたらすことはまれです。

 

つまり、

「骨折線を整復する」よりも、「神経機能・聴力・髄液漏を守る」

これが側頭骨骨折の治療目標です。

ERでこの視点を持っているかどうかで、その後のマネジメントの質がだいぶ変わってきます。

 

まとめ

長くなったので最後にぎゅっとまとめます。

 

・側頭骨骨折は頭蓋骨骨折の14〜22%、頭蓋底骨折の18〜40%にみられる

OCS vs OCV分類が患者の転帰と最もよく相関する

OCVは合併症リスクが大幅に高い(顔面神経損傷2〜5倍、髄液漏4〜8倍、感音難聴7〜25倍)

・CTはスライス厚1mm未満(または1.5mm以下)のHRCT+MPRが基本

頸動脈管に骨折線が及んでいないか必ずチェック

・髄液漏はβ-2トランスフェリンで診断、保存的治療が第一、予防的抗生物質は資料間で見解が分かれる

・顔面神経麻痺は麻痺出現時期が運命を分ける。即時&完全麻痺なら早期減圧術の適応を耳鼻科と相談

・治療目標は「骨を整復する」ことではなく「機能を守る」こと

 

側頭骨骨折、CTでさらっと「骨折あり」とだけ書いて終わらせるにはもったいない外傷です。

 

ぜひ、「合併症まで先回りして見る」読影を意識してみてください。

 

 

参考資料

1. Lantos JE, et al. Neuroimaging Clinics of North America. 2019.

2. Juliano AF, et al. Radiology. 2015.(Imaging Review of the Temporal Bone: Part II — Traumatic, Postoperative, and Noninflammatory)

3. Kurihara YY, et al. RadioGraphics. 2020.(Temporal Bone Trauma: Typical CT and MRI Appearances and Important Points for Evaluation)

4. Zayas JO, et al. RadioGraphics. 2011.

5. Chapter 22 TEMPORAL BONE FRACTURES, Resident Manual of Trauma to the Face, Head, and Neck.

6. Comprehensive Clinical Analysis of Temporal Bone Fractures: Pathophysiological Mechanisms, Management of Cerebrospinal Fluid Fistulae, and Surgical Strategies for Facial Nerve Paralysis.

7. Acute management of temporal bone fractures guideline. ENT UK.

8. Prophylactic Antibiotics for Facial Fractures Guideline. UAB CDN.

9. The purpose of antibiotic prophylaxis following cranio-facial trauma. Vanderbilt University Medical Center. 2024.

10. Temporal Fracture - StatPearls. NCBI Bookshelf, NIH. 2024.

11. Hato N, et al. Facial nerve decompression surgery in patients with temporal bone trauma: analysis of 66 cases. J Trauma. 2011.

12. Facial Nerve Decompression After Temporal Bone Fracture — The Bangalore Protocol. Frontiers in Neurology. 2019.

13. Decompression of Facial Nerve after Temporal Bone Fracture: about 20 Cases. J Otorhinolaryngol Facial Plast Surg. 2021.

14. Temporal Bone Trauma. Headmirror.

 


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