1日1症例マラソン2日目です。
昨日、annals of emergency medicineの症例と記載しましたが早速NEJMにも浮気しました。
まぁ、なんでもありってことで…。
病歴/身体所見
・17歳男性
・右耳の腫脹のためER受診
・意識は清明であり、苦痛があるようには見えなかった
・右耳は腫脹し波動を触れ、斑状出血を認める
診断
耳介血腫
・手術室で緊急ドレナージ術が実施された
きれいに血腫除去されました。
・耳介血腫は、スポーツ選手の鈍的外傷後に見られることが多い
・受傷後24時間で凝固して固まってしまうため緊急ドレナージが必要になる
◦耳介神経ブロック後、メスを用いて軟骨膜損傷させないようにして切開
→血腫除去+ドレーン留置または開放創にし、圧迫を行う
◦血腫<2cmであれば穿刺吸引も可能
・血腫除去が早期に適切にされないと、耳介軟骨への血流が不十分となり、壊死や繊維軟骨の過形成を来す
◦ギョーザ耳とかカリフラワー耳とか言われる
◦特に72時間以上経過するとリスクが上昇する
(Curr Sports Med Rep. Jan-Feb 2014;13(1):22-6./Facial Plast Surg. 2010 Dec;26(6):451-5.)
耳介神経ブロックについては以下にまとめてあります。
その他にもERで多用される神経ブロックを紹介しています。
まとめ
・耳介血腫を見たらなるべくはやくドレナージすること、カリフラワー耳を防げ
・血腫除去後はドレーン留置または開放創にして圧迫しておく